ナースやすこの健康プラス
妊婦さんによけいなことを言わないでね
倖田來未さんの発言に関連して、当ブログにもコメントいただきましたし、
話題になったことだから、ついでといっては何ですが、
妊娠・出産にまつわる迷信やら、周囲の人に注意してほしいことを
書いておきたいと思います。

..実は、某元厚生労働大臣の「生む機械発言」のときより、
私個人の怒りは、今回の倖田さんの件のほうが大きい。

それは....
どちらもとんでもない発言であることは間違いないのですが、
元厚生労働大臣の発言は、「医学的に正しいかどうか」という内容ではないんですね。
でも、今回彼女は、「医学的に全く根拠がない、間違ったことを、影響力のある人が、公共の電波に乗せて『ホント!』と言った」わけで、この1点において、私は怒り、困惑しているわけです。

彼女が社会的にどんなペナルティを受けるかは、
契約している会社やファン、社会が決めることだと思います。
私が彼女に要求したいのは、単に「不快な思いをさせてごめんなさい」と謝罪することではなくて、
「自分が言ったことは、根拠のない真っ赤なウソです」と、
彼女の口で言ってほしい
ということ。

このままでは、あの発言(文字にすること自体が恐ろしいんで..)を聞きかじり、ことの真偽を確かめないままでいる人の中に、信じちゃってる人がいるかも知れないと思うと気持ちがザワザワしてしまう。若い人の中にそんな人がいて、何年か先に自分や友達が妊娠したとき、「そういえば....」なんて話題にしたりしないか..
そういうことが、心配でたまらないわけ。

ま、それはさておき。
妊婦さんたちのお話を聞いていると、あそこまでひどい発言ではないにしろ、
妊婦さんたちは、まわりの人に実にいろんなことを言われて、
怒ったり、心配になったり、苦笑したり、落ち込んだりしています。

知らないおばさんにいきなり、または職場の人や、友達、親戚などに、
「あら〜あなた大きい(小さい)んじゃない?」とか
「なんか、下がってるよね」とか
「お腹がとんがってるから男の子でしょ」とか
「太り過ぎじゃない?」とか..
「妊娠中はこれを飲まなきゃダメよ」と怪しげな薬をすすめてきたり..
あげくに、
「私は2日も陣痛に苦しんで、もー大変だったのよ、二度と嫌だわ」なんてことを、わざわざ言う人もいる。..先輩ママが、後輩脅かしてどうすんのよ。

お願いだから、妊婦さんにこういうことは言わないで!

こんなことを言われたら、妊婦さんはドキドキしてしまう。
大きいと言われれば、「それじゃお産が大変になっちゃう?」とドキドキし、
小さいと言われれば、「私の子、発育が悪いの?」「私のせい?」とドキドキする。

妊娠初期に会っていて、3〜4ヶ月後に再会したときに、「大きくなったね!」はもちろんOKですよね。「元気に育ってる!」っていう喜びになるから。

「下がってる」というのも、早産を連想させたりするのでNG。
お腹の形で胎児の性別はわかりませんから、これは、医学的根拠がないという意味では、例の発言と似てますね。

別に、何とも思わない人もいるけど、
ほんの些細なことでも、本当に心配になって、泣いちゃう人もいるんです。
どうぞ、“人類の宝”である妊婦さんを、いたわってあげてください。

「何ヶ月?」または「何週?」または「順調ですか?」と聞いてあげるとか、
「元気な赤ちゃんをね」とか「もうじき赤ちゃんに会えるね」と喜びにつながることを言ってあげるとか、
だいぶお腹が大きい人には、「いろいろしんどいでしょ、大変よね」とねぎらってあげるとか..
優しさ溢れる言葉をかけてあげてくださいましね。

..ちなみに、先日マタニティスイミングのレッスンにいらした方々の半分以上が35歳以上でした。どなたか不安を訴えるかな、と思って身構えてたんだけど、話題にもならなかった。「何を言ってんだか」と鼻で笑ってくれてたらいいんだけどな。
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by tiger_yz | 2008-02-07 10:09 | 雑感 | Comments(3)
Commented by いっすんぼうし at 2008-02-08 00:28 x
ナースやすこさんのおっしゃる通りですね。先日の私のコメントは少し浅はか過ぎました。申し訳ありません・・・。
倖田さんは謝罪するだけじゃなく、誤った発信情報を正しく明確に訂正した発言を、しっかりと大きな声で行なう事が必要ですね。
やすこさんのこのブログには、いつも勉強させて頂いています。これからも正しい医学情報を、今迄の様に楽しく、そして熱く語って下さいます様、期待しています。これからもよろしくお願いしマス!
Commented by ころ at 2008-02-10 00:07 x
まったくもって・超々々同感です!!(>ω<。)
「叩くのが趣味」みたいな人たちが騒ぎ過ぎくらいに煽っているのはいただけませんが、”それ”を差っ引いても今回の発言は本当にひどい。。。
最初に目にした時は思わず「はぁ!?」と叫んでしまいました。
私の知人は4人のお子さんを一生懸命育てながら働き、今は双子ちゃんを身ごもっておられます。
「大変なんだよ~!」と言いながらも、やはり宝物を授かった喜びに満ちているからこそ言える”嬉しい悲鳴”だと十分伝わる言葉です。
彼女も35歳を過ぎたママさんです。
少子化問題が問題なこの国で立派に産み育ててくれようとするママさんたちに何と悲しい言葉だったか…。
やすこさん、前回&今回の記事、本当に拍手したい思いでいっぱいです。ありがとう。
倖田さん…過ぎてしまった事ですが、あまりにも考えが及ばなさ過ぎでしたね…。
たくさんたくさん反省して欲しいと願うばかりです。
そして、傷付いたママさんたちの心の傷が癒えますように。。。
Commented by やすこ(tiger_yz) at 2008-02-12 18:04 x
いっすんぼうしさん、ころさん。コメントありがとうございます!
正直、もうこの話はマスコミでは「終了」にしてほしいですよね。
“あの文字”を雑誌やネットで見るたびに、心臓をぐしゃ、とひっつかまれたような思いがします..。

>いっすんぼうしさんへ。
いえいえ、あさはかとか、そんなことありませんよ。事実彼女は、ネットなどでは過剰にバッシングを受けている感がありますものね。そういうバッシングは、これまた人権無視で、言語道断ですもの。

>ころさんへ。
お友達の、4人のお子さん&双児の妊娠中のママさん。すばらしいです!表彰すべきです!(*^O^*) でも双児ちゃんだとたいへんですねぇ。腰も痛くなるでしょうし。いや〜、しかし、うれしいなぁ。すてきだなぁ。なんだか、このお話を読んだだけで、でっかい幸せをわけてもらったような気分です。どうぞ、元気な赤ちゃんが生まれますように。お祈りしてますわん。(^^)v