ナースやすこの健康プラス
突然ですが、父が天に召されましたm(_._)m
先週、父ががんで逝きました。

見つかったときには、すでに手遅れ。
肺がんが原発だろうと考えられるけれど、
肝臓にも正常な組織がないくらいに広がっていて、
今やどこが原発かを探す検査さえからだに負担になるし、意味がないとの結論。
本人も告知を受けて、「案外冷静に聞いた」とのメモ。

入院して検査の結果、このことがわかり、そのまま病院で経過を見守ることに。
肺がひどくやられていたので、呼吸が苦しい状態ではあったものの、
痛みはどこにもなく、最期は消えるように息を引き取りました。

入院からたった1ヶ月。本当に急なことでした。

プライベートなことなので、書こうかどうしようか迷ったのですが、
やはり医療者として感じたことを、1回だけ書くことにしました。
ちと長いです..

【その1】 ここまで来ると、医療は無力だよなぁ
あそこまで病気が進むと、もうなす術がない。
痛みがないので、モルヒネなどの薬を使うわけでもなく、
ただ酸素を鼻から投与して、観察するだけ。

いやね、看守る、苦痛がないようにケアをするといったことも、
大切なりっぱな医療・看護であって、
医師や看護師さんたちも暖かくしてくれたからこそ、
本人も家族も取り乱すことなく過ごせたわけで。

でも、自分が何もしてやれなかったとか、そういうことではなく、
「このがんの前には、屈するしかないのか」という無力感は残る。

【その2】 ものすごい恐怖感
父は、日ごとに悪くなっていきました。
先週は自分で歩いていたのに、今週はもう寝たまま。
昨日は苦しいなりに話をしていたのに、今日は話す気にもならないらしい..
そしてその翌朝には呼吸停止。

がんは、自分の体の細胞からできたもの。
その暴走した自分の細胞に、こんなにものすごいスピードで占拠されていってしまうのか。
そして呼吸をする、という基本的な機能まで奪われていってしまう恐怖。
がんはやっぱり怖い。

【その3】 暖かい病院スタッフ
今回父は、静岡市の静岡済生会総合病院に入院していました。
ケアマネジャーの方、担当医、病棟の看護師さんたち..
誰もがみな、本当に暖かく、よくして下さいました。
家族への病状説明も、経過にあわせて何度も丁寧にして下さったし、
あらゆるところで、きめ細かな心遣いを感じました。
ありがとう。お世話になりました。

あ、亡くなる前の日、私、父にお酒を飲ませました(正確にはなめさせただけ)
病室がお酒くさかったかも(^^; すんまそん..って別にしかられないか(^^ゞ

c0128703_9511372.jpg 病院スタッフがくれたお別れの折り鶴。棺に入れました。こういうの、本当にうれしいです。


【その4】 看護学生くん、ありがとう&ごめんね
父の最期の週、男子の看護学生がついてくれました。
S君、3年生。年度末には国家試験です。がんばれ。

とにかく一生懸命、献身的にケアしてくれました。本当にありがとう。
人は、他人から大切にされると、それだけで
自分は“人に大切にしてもらえるだけの価値のある人間なんだ”と実感できる。
父の命のおわりに、大切に見守ってくれてありがとう。
その今の純粋な気持ちを忘れないでほしい。

それから、3週間の実習のうちたった1週間で亡くなってしまってごめんね。
たった1週間では、十分な展開はできなかったのでは?
それにあと2週間、きっとほかの患者さんを受け持ちつつ、
父のレポートもまとめなければならないはず..。

ま、そういうことは、みんな経験してるんだ。できるよね。がんばるように。(^^;;

【その5】 やっぱり検査は必要だ
「がんは怖い」と書いたけど、
がんだって、もちろん早期に発見すれば十分治る可能性がある。
おかしいな、と思ってたのにほったらかしにしてたとか、
定期的に検査を受けたりしないでいて、
その結果、末期の状態で見つかったなんてことになったら大変。
そんなのもったいないよ、本当に。

前回、メタボ検診の結果を報告したけど、
メタボ検診にはがんのための検査は入ってない。
自治体などでは、別にがん検診もやってるから、どんどん利用したいね。
私は一度全身のCTでも撮ってもらっとこか、と思ったりしている(高いだろうけど)。

早期発見、早期治療だよ、やっぱり。
あ、それとタバコはダメ。
父はヘビースモーカーだった。
たぶん肺がんが原発だろうとのことだったし、
喫煙者に多いCOPD(慢性閉塞性肺疾患)もあって、よけいに苦しかった。
呼吸が苦しいって、すごくつらいもの。

【その6】 今、このときを大切に
身内の死に直面して思うことは、
今、このときを大切にしなくちゃもったいないということ。
ある日がんと告知されて、たった1ヶ月で逝っちゃうことがあるんだ。
今日を、今を、楽しく、幸せに、意義あるときにしなくっちゃ。
漫然と時間が過ぎるなんて、ホントにもったいないよ。

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まだしばらくは、兄ともども、時々実家に行って、片付けやらいろんな手続きやらで
母のサポートをしたいと思っているところ。

..お騒がせしました。
(こんな話、何か誰かの役に立つのかな..?(^^ゞ)
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by tiger_yz | 2009-04-22 10:13 | 病院・医者選び | Comments(14)
Commented by こんだ at 2009-04-22 10:48 x
病気って本当に怖いですね
Commented by きみ at 2009-04-22 14:05 x
検査の重要性は、私も痛感しています。
Commented by copd58 at 2009-04-23 11:32 x
58歳になるCOPDの患者です、お父様のご他界、御愁傷様です。
COPDで検索していたらここに来ました、肺気腫の20%は肺がんになるそうですが、CTとか癌検診受けていません、人間ドック受けたいと思っていますが、受けたいと思うだけで、行動が伴いません、何か良い方法ありませんか。
Commented by tiger_yz at 2009-04-23 11:55
やすこです。こんにちは。
>こんださん
本当ですね..。早く見つけて早く対処すれば、決して怖くないと思うのですが、やっぱりかなり進行した状態だと、厳しいですね。

>きみさん
何かの体験がおありなのでしょうか..。あれもこれもと関係のない検査やつらい検査まで受ける必要はないと思いますが、ある程度の歳になったら、メタボ系とがん関係の検査は受けたほうがいいですよね。
Commented by tiger_yz at 2009-04-23 12:02
やすこです。
>copd58さん
お気遣いありがとうございます。
父の場合、前年から2回ほど肺炎にかかり、通常のレントゲン検査は受けていたのですが、そのときにがんがあったとしても、心臓や胸骨などに隠れて、見えなかったのだろうと主治医は言ってました。
その意味では、CTや喀痰検査は肺門部の病気の発見には有効でしょうね(呼吸器は専門外ですが..)。COPDで受診中なのでしたら、主治医に肺がんが心配だと言ってCT検査を受けてみてはいかがでしょう。病気に関連しての検査なら保険がききますが、人間ドックだと保険がききませんから、負担が大きくなっちゃいますよ。お大事になさってくださいね。
Commented by copd57 at 2009-04-23 12:17 x
早速のご回答ありがとうございます。
Commented by COPD58 at 2009-04-23 12:29 x
すみません、勝手にリンクをはらせていただきました、不都合なときはすぐに削除致します。
Commented by いっすんぼうし at 2009-04-24 02:32 x
謹んでお父様のご冥福をお祈り致します。

つい先日お父様を亡くされたやすこさんに今、それ以外の言葉は思い付きません。
くれぐれもお身体お気持ちご自愛くださいませ。
ブログ記事、たいへん参考になりました。
どうもありがとうございます。

返事はいりません。
それでは・・・
Commented by tiger_yz at 2009-04-27 23:10
やすこです。copd58さん、リンク確認しました。
不都合はありません。ありがとうございます。
Commented by tiger_yz at 2009-04-27 23:17
やすこです。いっすんぼうしさん、こんにちは。
いつもありがとうございます。m(_._)m
私のほうは大丈夫です。やっぱり、最後に父にお酒を飲ませることができたのが、自分でも少しホッとしている理由かなと思います。
タバコも好きでしたが、酸素をしていたのでそれは無理でしたけど。(^^;
また寄って下さいね。
Commented by まのみや ゆな at 2009-04-29 21:59 x
やすこさん、お父さまのご逝去、心よりお悔やみ申し上げます。
わたしもがんセンター出身ですので、がんの恐ろしさは誰よりも知っているつもりです。
お父さまが、心優しいスタッフに見守られ、最後に大好きなお酒を嗜むことができたのは、最高の喜びだったと思います。
やすこさんの心中も、まだまだ揺れ動きが激しいことと思いますが、どうかゆっくりと休んでくださいね。
Commented by tiger_yz at 2009-04-30 09:05
まのみやさん、ありがとう。
私が入院した病院がひどかっただけに、看護スタッフでこんなにも違うんだなぁとホントに思いましたよ。父が入院してた病院のスタッフは、みんな暖かさにあふれてました。近々、一度ご挨拶に行きたいなぁ、と思っているところです。
Commented by BASSMAN at 2009-05-01 22:49 x
以前、おならの件でご質問した、胃ガン経験者のBASSMANです。
久し振りにブログを覗いたら、お父様がガンで亡くなった事が書いて
あったので、驚きました。ご冥福を祈ります。

僕は胃ガンから生還しましたが、会社の1歳年下の同僚は、肺がんが
見つかって約2ヶ月ちょっとで他界しました。やすこさんが仰られたよう
に、今、この時を大切に生きなければ、とその時も思いましたが、今も
同じ思いです。一日、一日を大切に生きるよう心掛けます。
ご愁傷様でした。
Commented by tiger_yz at 2009-05-17 12:47
BASSMANさん、こんにちは。やすこです。お気遣い、ありがとうございます。その後、お元気ですか?
今を大切に.. 生き急ぐのもよくないと思うけれど、楽しいこと、うれしいこと、何か人の役に立てることはたくさんしたいな、と思いますね。のんびりするのも、漫然とただ時間が過ぎるというのではなくて、のんびりを満喫するように。「うふふ〜」な実感がたくさんの人生がいいですね。