ナースやすこの健康プラス
説明不足。こんなんじゃ、ちゃんと“入院生活”送れない!
これから何回か、看護職の私が入院して患者になってみて感じたことなど、
書き連ねてみたいと思います。

で、最初におことわりしておきたいことが。
たぶん、批判めいたことも書くことになると思うのですが、
私は今回入院した病院を攻撃するつもりは一切ありませんです。
よくしてもらったこともあったし、
ドクターたちも看護師さんたちも、いいなぁ、と思う人が何人もいましたしね。
第一、おかげでほぼ元気になった私がここにいるんだし。
(入院時に対応してくれたTさん、キャラメルを持ってきてくれたカープファンのOさん、私の退院の意志を医師に伝えてくれたNさんなど、看護師の皆さん、お世話さま(^^)/)

ここで書きたいと思っていることは、
おそらく多くの病院に共通してあるのではないかと容易に想像できることや、
読者の皆さんやそのご家族が入院したときに役に立つかもしれないと思うこと、
そして、看護職やその学生さんたちによ〜く考えてほしいことなどです。

ということで今回は、入院生活の基本的なことについて。

入院時には、今までの経過とか、本人のふだんの生活や家族関係などを
看護師が患者さんに聞きます。
同時に、トイレはどこだとか、食事はどうなってますとか、
寝間着のこととか洗濯とか、そういった基本的な生活について説明されます。

..ところが、今回これが著しく不十分。
私の場合、絶食が入院の最大の目的だったから、
食事については何も言われないのは当然としても、
1週間弱の入院生活を体験していく間に、
「入院生活について、ほとんど説明されてなかった」ことがいくつも判明..

★入院時や毎日のケアの中で説明されなかったこと
 ・安静度(寝ていなければいけないとか、ベッドから出てはいけないなど)は
 ・トイレはどこか
 ・洗面はどこでするのか
 ・お茶のおかわりはどこに行けばもらえるのか(または給湯室)
 ・指定の寝間着の着替えはいつするのか(させてもらえるのか)
 ・体の清潔について(体を拭くか、シャワーは可能? 洗髪は?)
 ・売店はあるのか
 ・何か要求や要望があったら誰に言えばいいのか


ね、これじゃ“生活”できないと思いません?

お茶は、入院何日目かに、たまたま用があってエレベーターのところに行ったときに
その前のナースステーション前の廊下で発見。
「なんだ、ここにあるやんか。最初に言ってよ」

寝間着の着替えと清拭(からだを拭くこと)は、
ある曜日の朝に、
「はい。今日は○曜日だからお着替えですよ。自分でできる方は体も拭いてね」
と、着替えと清拭用の蒸しタオルをドサッと渡されて判明(^^;;

あとのことは、自分でなんとかしてました(^^;

想像するに、看護師さんたちは、
トイレは病室を出たところにあるから見ればわかると思ったのかもしれない。
私は若い(他の入院患者さんたち=高齢者が圧倒的に多いに比べれば、ね)患者だし、
特に安静度に制限があるわけではないから、
自分で何でもできるでしょうと思ったのかも。

でも、もしかしてどの患者さんに対しても十分な説明がなされていないなら、
それはとんでもないことですよね。

私たち看護職は学生のときに
「病棟は入院患者さんにとっては生活の場。
 入院生活が円滑に送れるように援助することは大切な仕事」と教わります。
でも、果たしてそれがちゃんとできているんだろうか..。

いいホテルに泊まると、荷物を持ってくれたベルボーイとかが、
部屋に入ったときに、トイレはここで、ミニバーはここで、テレビのリモコンはこうで、
非常口はここで、何かあったら内線の何番に... 何かご質問は?と一通り説明してくれる。
部屋にはホテル全体の案内が置いてあって、
フロントなどの番号やモーニングコールの設定、
ルームサービスやレストラン、スパなどの付帯施設の説明とかがいつでも見られるし、
「何か困ったことがあったらフロントやコンシェルジュに」と、窓口がはっきりしてる。

「人が生活する」という基本的な部分、つまり、食べて飲んで、出して(^^;;、
寝て、清潔にして、着て、脱いで.. ということは、
入院患者さんだって、ホテルのお客さんだって、
ほぼ同じように(人によってはしないものがあったり、中身は違ったりするけど)するんだ。
病院とホテルとは機能は違うけれど、
人がそこで短期間でも“生活する”というところは同じ。

その“生活”が困らないように、迷わないように説明したり、
誰でもわかるように案内を置いたりすることは、病院にだって必要だよ。
..むしろ病院の場合、
そこにいる人たちは、からだと心が病気でヘコんでいる患者さんだからこそ、
こういう基本的な生活の部分に戸惑ったり心配したりすることが絶対にないように、
きっちりと、説明しなくちゃいけないんだと思う。

看護師さんたちが忙しいのはわかる。
でも、忙しいから説明はテキトーでいい、なんてはずはない。
忙しいなら、少なくとも自分で身の回りのことができる患者さん向けに、
見てもらえばわかるようなホテルみたいな案内を作って病室に置いておき、
入院時に「詳しくはここにも書いてあるから、いつでも見て」と言えばいいんだ。

こういうことは、病院側がちゃんとしなくちゃいけないことです。
でも、現状ではなかなかそうでない病院も少なくないのかも。
だから、ご自分や家族、友達が入院したときに、
もし身の回りのことで困ったことがあったら、
どんどん聞いちゃってくださいね。
聞く相手は誰でもOKです。
看護師さんらしき人でも、助手とかヘルパーさんとかでも、
もちろん医師にでも。ベッドサイドに来る人なら誰でも。
ずーずーしく聞いちゃってください。

ただその場合、ひとつだけ気をつけたほうがいいことがあります。
それは言い方。
看護師も他のスタッフも人の子ですから、
怒ったような言い方とか、アゴで人を使うような言い方をすれば、
やっぱり 「ん!?」 と思うもの。
「おい、お前、お茶のおかわり持ってこい!」 じゃ、常識的にも変ですよね。
たとえば、「お茶、もっと欲しいんだけど、どこかにあるの?」って言えばいい。
そう、普通に、“どうしたらいいの?”って聞けばいいんです。

..来週、助産師の学校で講義をするから、
そのときにこの話もしてこよう。
1人でも多くの看護スタッフに、こういうことに気づいてほしいからね。

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退院してきた日の紅葉と空。近所にもホッとする風景があるもんですね。やっぱり、お家が一番です。はい。
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by tiger_yz | 2008-12-13 00:24 | 病院の上手なかかり方 | Comments(3)
Commented by あんちゃん at 2008-12-19 10:24 x
あんまり、深くかんがえてなかったけど、 そう言えば、 入院時の説明あましされなかった。 ただ、 案内みたいなのが 置いてあって それを見て、 病室内で過ごしました。
Commented by みなみ at 2008-12-19 15:49 x
そう言えば・・ですね。
当たり前過ぎて今まで
気にしなかった。
Commented by tiger_yz at 2008-12-21 12:24
あんちゃんさん、みなみさん、こんにちは。やすこです。
やっぱり、どこの病院もあんまり詳しく説明されてないのかもですね。それじゃいけないでよすねぇ。何でも看護師などがやってくれる人より、むしろ、身の回りのことは自分でできる患者さんのほうが、困ることが多いかも。看護師は、そのあたりをちゃんと考えなきゃいかんですね。友達や関わりのある学生には言っときます(^^;